りえこ先生のホリスティック・ケアアドバイス
                       〜夏編〜


春編を書こうと思いながら、あまりの忙しさに夏編に突入してしまいました。楽しみにして頂いていた皆様には大変ご迷惑をおかけし申し訳ございません。

さて、夏というとフィラリア予防というほど、今やフィラリア予防については定着しています。
ここで、フィラリア予防についても「ホリスティックでケアできるの?」というご質問が増えていますので、
ホリスティック・ケアとして、どのようなケアができるのかをお書きしておきたいと思います。
その前に、フィラリア症についておさらいをしておきましょう。

フィラリア症(犬糸状虫症)とは、蚊が関与することによって移るとても恐ろしい病気の1つです。
現在では、化学薬品では、毎月の投薬で事前に予防することが可能になっています。
フィラリア症というと、「蚊が心臓に寄生する病気」と誤解されていることも多いのですが、
実際は、蚊が仲介役になって「フィラリア」とい原虫の卵を孵化させて、
ミクロフィラリアというフィラリアの子虫にまで成長させ、その子虫あるいは原虫を体内に抱えた蚊に
刺された、予防をしていない犬が感染するという病気です。
必ず感染には蚊の関与が必要で、犬同士の接触だけで感染することはありません。

フィラリアの成虫は、糸状で約15〜30cmの長さで心臓の右心室(肺に血液を送っているところ)かあるいは、
肺動脈(右心室と肺の間の血管)に寄生し、血液の流れを妨げてしまいます。それによって、長時間寄生すると、
心臓だけでなく、肺や肝臓、腎臓などに異常をもたらすことがあります。
また、フィラリアのメスはミクロフィラリア(フィラリアの子虫)を産んで、ミクロフィラリアは全身に血液に乗って行き渡って
しまいます。このミクロフィラリアを蚊が吸血することによって、蚊の体内にミクロフィラリアが入って、感染力のある状態に
まで発育するのです。

感染子虫を持った蚊が、犬の血を吸血するときに皮膚から感染し、皮下や筋肉内で成長して、
心臓にやがて到達します。この成虫は約5年間成育します。

フィラリアに感染すると、「咳をする」「食欲不振」「散歩などの運動を嫌がる」「痩せてくる」などの症状がみられ、
重篤になってくると「失神」「貧血」「腹水がたまる(そのためにお腹がふくらむ)」「尿が赤くなる」などの症状も
みられ、発見が遅れると死に至ることもある怖い病気です。

化学薬品(一般的な病院で処方されるお薬)での予防は、現在では月に1度、体重あたりで決まった量を与える錠剤
やおやつ(チュアブル)タイプのものが主流になっています。化学薬での予防は感染が始まる時期から約1カ月後より始め、
蚊の感染時期が終わってから更に1か月後まで飲ませるため、地域によって投薬の時期が若干異なります。(蚊は気温15度以上
で吸血活動を始めるため)

では、ホリスティック・ケアではどのように予防していくのでしょう。

ホリスティック・ケアでは化学薬のように、安定した臨床データが取れていないため、100%の確実な予防をという方にはやはり、化学薬でフィラリア原虫や子虫を殺して落とすという方法が確実だと思います。
しかしながら必ず毎日忘れずに完全に投薬できる方であれば、自然薬での予防も不可能ではありません。

当院では化学薬品での予防もご案内しておりますが、「うちの子は化学薬品に過敏でどうしても予防も自然薬で行いたい」とおっしゃる方もいらっしゃいますので、その場合、コンビネーション・ハーブを処方させて頂いておりますが、できるだけ安全を期するために、そういった方には毎年の血液検査も同時にお奨めしております。

コンビネーション・ハーブの場合、化学薬とは予防の意味合いも方法も異なります。

化学薬は蚊に刺されてから1ヵ月後から、蚊に刺されなくなる時期の1ヵ月後までの期間の月1回を投薬期間としていますが、
コンビネーション・ハーブの場合、予防するのはフィラリアに限定しておりません。いわゆる「駆虫」目的では体の中に寄生する
100種類以上の虫が対象となっています。その中にフィラリアやミクロフィラリアも含まれるということなのです。
ただし、効果が穏やかなので、投薬の時期はおおよそ7月〜9月(夏の間)のいずれか30日間を1タームとし、集中投与します。
そしてもう一度11月末〜1月末(冬)に30日間毎日投薬し、できれば春頃3月もしくは4月(春)に30日間投薬して、
年に2〜3回の30日間の集中投与をして頂きます。これによって、実際たくさん体の中に居た虫が糞便中に出てきたというご報告
も受けております。コンビネーション・ハーブによって、虫が体内に寄生しにくい環境を作っていきます。もちろん日頃からケアをされている方は、全く目にみえての変化がみられない場合もございます。投与のし忘れがあった場合は、効果が無効になってしまう場合もございますので、毎日確実に投薬できるご家庭であることが前提となります。

自然薬のフィラリア予防(体内寄生虫駆除)ハーブについての詳細は、当クリニックまでお電話でお問い合わせ下さい。
<メールや掲示板でのご質問は、一方通行になりますので、お受けしておりません。>
(当院で診療、あるいは電話カウンセリングを受けておられないご家族様には処方できませんので、ご了承下さいませ。)

もちろん、日頃からフィラリアが寄生しないように、食事や生活習慣、ストレス・ケアに配慮して頂き、
快適な体内環境を整えてあげることも重要です。
夏は食欲不振や夏ばてで、肝臓の機能も低下しやすい時期です。日頃から、こうしたケアにも心がけて頂き、
ご愛犬と共に、快適な夏を過ごされて下さいね。